モルジブが沈む日
異常気象は警告する
Coming Storm,The
ボブ・リース / NHK出版 / 2002/08/30
★★★
興味深いエピソードが多い
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著者のボブ・リースはジャーナリスト。本書は、人間による二酸化炭素の排出が地球温暖化や気候変動の原因であるという立場に立って、1988年〜2000年におけるこの問題に関する社会的アウェアネスの変遷を、さまざまな視点から描いたドキュメンタリー。
この読書メモで最初に取り上げた地球温暖化や気候変動関連の本は、1998年の『地球温暖化で何が起こるか』と『地球温暖化の政治学』だった。あの頃からの大きな変化は、ブッシュ大統領が就任すると同時に、不可知論が一挙に勢力を伸ばし始めたことである。本書が扱っているのは2000年までなので、この傾向は反映されていない。なお、この問題に関する冷静な本としては、『地球温暖化の真実』をお勧めする。
本書は、「人間による二酸化炭素の排出が地球温暖化や気候変動の原因であるという」という立場を自明のものとして受け入れた上で、その観点からこの時期の出来事を報告するという形をとっている。客観的な立場からの検討はない。それでも、本書は政治問題化したこの問題を巡ってどのような駆け引きや綱引きが行われたかを知るための良い材料となるだろうとは思う。
2002/10/8