透視される日本
アメリカ新世代の日本研究
古森義久 / 文藝春秋 / 99/01/20
★★★★★
新世代の日本専門家の紹介

アメリカの新世代の日本研究者たちの紹介。『諸君』に連載されたものらしい。
これは非常に目のつけどころのよい、面白い本だった。個々の研究者についての記述は突っ込みが足りないように感じるけれども、実際のところ簡単な人名リストだけでも貴重である。この本でいう「新世代の日本研究者」は、年齢にして30代ぐらいの中堅のこと。いくつか興味深い指摘がある。
- 「新世代の日本研究者」には、日本語の習熟度が高い人が多い。幼い頃に日本に住んでいた人がかなりいる。またそうでなくても、高校教育で日本語のコースを受けることができた世代なので、それだけ能力が高くなっている。
- 旧世代の日本研究者が、日本の文化を紹介する程度で十分やっていけたのに対して、新世代の研究者の間では、ときには比較文化論的なアプローチを含めた理論的な研究が必須となっている。
- 政治学者のなかに、チャルマーズ・ジョンソンを代表とする日本異質論とは違う「合理的選択論」を主張する人々が現れている。政治家、官僚、有権者などの行動を、それぞれのセクターが「合理的」に行動していると考えて分析するという発想。
以下、この本で取り上げられている人々。
- トーマス・バーガー、安全保障、p.12
- マイケル・グリーン、安全保障、p.15
- シーラ・スミス、安全保障、p.23
- マイク・モチヅキ(Mike M. Mochizuki)、安全保障、p.31。"Toward a True Alliance"
- デービッド・ワインスタイン、金融、p.43
- デービッド・アッシャー、金融、p.55
- ウィリアム・グライムス、金融、p.65
- レオナード・ショッパ、政治、p.81
- フランシス・ローゼンブルス、政治、p.93
- ルイザ・ルービンファイン、政治、p.106
- マーカス・ノーランド、経済、p.117
- スティーブン・ボーゲル、経済、p.127
- ダニエル・アンガー、経済、p.137
- ミランダ・シェアーズ、政治、p.151
- ロビン・レブランク、政治、p.161
- ジャメイン・ホストン、政治、p.168
- エドワード・リンカン、旧世代、p.180
- T・J・ペンペル、旧世代、p.191
- ジョン・キャンベル、旧世代、p.200
- メリット・ジェイノー、実務家、p.217
- チャールズ・レーク、実務家、p.220
1999/1/19
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