信用リスク管理への挑戦
信用力計量化の実務展開
関野勝弘 / 金融財政事情研究会 / 96/11/21
★★★★★
信用リスク管理の実務面にまで言及する熱い本
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「信用力の計量化」という問題について、ファイナンス理論の理論的な基盤から説き起こし、日本独自の風土にも目を配りながら、日本でこれを実務に適用していくにはどうするべきかを熱く語っている本。そして著者の勤務先は日本長期信用銀行(1996年当時)。「刊行によせて」として、長銀の常務取締役がなんか偉そうなことを書いている。というわけでこれは『元役員が見た長銀破綻』と『崩壊連鎖』とならぶ長銀関連本なのであった。
しかし、これは野村証券の元社員が書いた『裏切り』とも似た告発本でもある。実際、本書のあちこちで、著者は自分が融資業務に携わったのはキャリアの最初のうちだけで、その後はデリバティブと債券投資をやっていたと弁解し、日本の不合理な融資慣行(これは要するに長銀のやっていたこと)に対する批判をときには遠まわしに、ときには直截的に述べている。
著者がいまどうなっているのか知らないが、おそらく外資の金融会社に転職でもしているんだろうな。まあそういうもんだ。書いている側の熱意がストレートに伝わってくる楽しい本だった。
2000/1/30