超「20世紀論」

吉本隆明、田近伸和 / アスキー / 00/09/14

★★★★

いやあ面白い

 エキサイティングな本だった『私の「戦争論」』と同じく、吉本隆明に田近伸和がインタビューしている本。1997年頃から『ペントハウス』に連載されていたものをまとめたもののようだ。

 世の中のありとあらゆる事柄について吉本隆明に訊いてみるという趣旨。どんな質問が来てもとりあえず答える吉本隆明の姿勢は相変わらず美しい。なんせ、彼が好きなTV番組は「筋肉番付」、「さんまのスーパーからくりTV」、「世界ウルルン滞在記」、「進め! 電波少年」などである(上巻208ページ)とか、彼が好きな女子アナはフジテレビの佐藤里佳であるといったことが明らかにされるのである。上巻251ページには「進め! 電波少年」の依頼に応じて、水槽に顔をつっこんだときの経緯が説明されている。

 もう何を言ってもかまわない世界。自らの身をなげうつエンタテインメントだ。他のインタビュー本(『だいたいでいいじゃない。』『僕なら言うぞ!』)との違いは、ツッコミ役のインタビュアーの力量に由来する。内容を真に受けるかどうかは別として、面白い本だった。ただし真剣にならず、あくまでも娯楽として読むこと。

2000/11/25

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