アリーmyラブ
Ally McBeal
David E. Kelley / Calista Flockhart / 1997
★★★
まあTVシリーズ
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アメリカのTVシリーズ、"Ally McBeal"。NHKで放映されていたらしい。「プロローグ」と題されている、第1話と第12話が入っているビデオを借りてみた。
まあ、良くも悪くもTVシリーズで、どうにもなりません。アリーを演じるカリスタ・フロックハートは、『クイズ・ショウ』とか『バードケイジ』に出ていたらしいが、まったく見覚えなし。
2000/3/27
今年に入って、シーズン1とシーズン2(の大部分)を一気に見た。『U.M.A.レイク・プラシッド』を楽しんだと書いたところ、友人から、あれは"Ally McBeal"と同じものであるという指摘をもらったので、試しに最初の数巻を借りてみたら、止まらなくなったのだった。このシリーズは現在は4年目に入っており、日本ではシリーズ3を放映中である。最初の2シーズンのみを見た段階での感想を書いておく。
このシリーズ、シーズン1は全般的にかなり良くできており、楽しんで見ることができた(後半はかなりダレるが)。たしかに何らかのマジックが働いていることは否定できない。しかし、シーズン2に入るといきなり質が落ち、シーズン1の記憶があるだけに、大部分のエピソードが苦痛でしかなくなる。そういうわけで、かなりアンビバレントな心情だ。
要するにシーズン1でネタが尽きたのだと思われる。インテリジェントな脚本がドラマを主導していたシーズン1とは対照的に、シーズン2では、各キャラクター/役者のレパートリーを順番に見せることが中心となってしまっている。また、映像的な演出はごく普通のTVのシットコムと変わらないレベルにまで落ちている。ただしこれは、契約上、5年間は続けなければならないシリーズを作る上での戦略なのだと思われる。いつまでも疾走していることはできず、なるべく適度な巡航速度に乗せる必要がある。視聴率はシーズン1よりもシーズン2の方が高かったらしい。
読書メモの『Ally McBeal: the official guide』は公式ガイド本。『That Lawyer Girl』は非公式ガイド本/便乗本である。
初出時には★2つだったが、今回、★3つにアップグレードした。
2001/1/20
シーズン3を通して見た。シーズン2と比べると、演出面ではかなり落ち着きを取り戻しているが、やはりシーズン1のマジックは失われたままである。全体的に、人気の低かった役者をストーリーから外すためのプロセスをシーズン全体に引き延ばしているという印象。あまり露骨に外すのも何なので、その前に花を持たせて引退させようという配慮の「その前」が、シーズン全体にわたっている。
主役のAlly McBealの「ちょっと変わったかわいい女の子」というキャラクター設定が暴走し、「エキセントリックな精神異常者」以外の何者でもなくなりつつあるのが興味深い。ジル・ベロウズ演じる「ビリー」の妄想と奇矯な行動の原因が脳腫瘍だったことを示唆する脚本や、アリーがプロザックを服用すべきかどうか迷うエピソードなどは、このイメージと整合的である。製作者にほんとうにその意図があるのかどうかはわからない。
これは不穏当な連想なのだけれども、私は『カレン・カーペンター』という本を思い出すのである。ザ・カーペンターズのカレン・カーペンターは、その美しい声でヒット曲を飛ばしながらも、セルフ・イメージに何らかの問題を抱えていて拒食症になり、それが原因となって若くして死んだ。この本には、周囲の人間が、彼女に問題があることを薄々と気づきながらも、本人がやっきになって否定していることや、おそらくは彼女が周囲に及ぼしていた人間的魅力のせいで、ついに介入できなかった経緯が細かく記されている。
本シリーズの、特にシーズン3のアリー・マクビールは、まさにそのカレン・カーペンターの姿と重なる。アメリカではその痩身のせいもあって、カリスタ・フロックハートその人が拒食症なんじゃないかという噂が流れたことがあったようだが、これは観客たちがアリー・マクビールというキャラクターにその気配を感じ取ったということなんだと推測する。
2002/2/21
シーズン4を最後まで。事態はますます悪化しており、もはや何の救いもない。本国では、視聴率の低迷のせいで、シーズン5で打ち切られた。
ときどき実力のある俳優がゲスト出演して見せ場を作るのだけれども、かえって活気のないバラエティ番組がゲストを呼んで命をつないでいるという印象を与えている。
2002/8/23