カスケーダー
Der Cascadeur: Die Jagd nach dem Bernsteinzimmer
Hardy Martins / Hardy Martins,Regula Grauwiller / 1998
★★★
バカ映画だが、どこか惹かれる
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ドイツ製のバカ・アクション映画。タイトルが『カスケーダー』というのはいかがなものか。原題の"Der Cascadeur"は、フランス語でスタントマンの意味の"cascadeur"から来たもので、語源は「落ちる」という意味の"cascader"にある。カタカナにするなら「カスカドール」だろう。ちなみに副題の"Die Jagd nach dem Bernsteinzimmer"は、英語に直訳したら"The hunt for the amber chamber"。
スタントマン出身のハーディ・マーティンスという人の製作・監督・主演第1作。ナチスの宝物である「琥珀の部屋」の行方を追って、インディアナ・ジョーンズ的なストーリーが展開するが、舞台は現代のドイツ。どうしようもない脚本と、あまりパッとしないアクションと、洗練されていないセリフまわしというすごい組み合わせで、IMDBのユーザー・コメントには、ドイツ人が「願わくば、このクソ映画がドイツ以外の国で上映されませんように」と書いているが、これは日本人にはよ〜くわかる感覚である。
なのに、この映画がかなり気に入ってしまったのだった。この映画には変なユーモアと乾いた感覚があって、たぶん意図して生まれたものではないと思うが、『ザ・グリード』のような気の抜けたゆとり感があった。いくつか出てくる、かなりおかしいギャグ(手錠を外すところなど)と、アクションの唐突さ、そこから出てくる乾いたハードさ(コンピュータを操作しているときに敵が襲ってくるところなど)が、アメリカ映画にはない独特の感じを出している。それを言ったら、ヒロインのレグラ・グラウヴィラーの、特に前半でのハードさも、アメリカ映画にはほとんどない。
バカ映画なので決して勧められないけれども、たとえば『WHO AM I?』なんかよりはずっと映画的に豊かだった。
2000/8/6