シャイン
Shine
Scott Hicks / Geoffrey Rush,Noah Taylor,Alex Rafalowicz,Armin Mueller-Stahl,Lynn Redgrave,John Gielgud / 1995
★★
まあねえ
![]()
監督のスコット・ヒックスは、この後に『ヒマラヤ杉に降る雪』を作った人。実在のピアニスト、デヴィッド・ヘルフゴットの人生を描いた映画で、映画の中に流れる曲の多くをデヴィッド・ヘルフゴットが自ら演奏している。成人した主人公を演じたジェフリー・ラッシュがアカデミー主演男優賞を受賞した。
『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』は本人が死んだ後に作られた映画だが、こちらの方は当人がまだ生きているので、非難の矛先は死んだ父親に向かっている。「先に死んだ者の負け」の法則はここでも有効である。というか、デヴィッドのスランプとデヴィッドの父親の間には直接の関係はないのであり、ましてや、デヴィッドの立ち直りと父親の間にも関係はない。ここの部分を脚本のレベルでも映像のレベルでもうまく消化しきれていないという印象があった。
「アル中と精神病患者がアカデミー賞への近道」の法則どおり、ジェフリー・ラッシュが主演男優賞を獲得したが、あまりピンと来なかった。しかし、まだ発病していない時期のデヴィッド・ヘルフゴットを演じるアレックス・ラファロウィッツ(少年期)とノア・テイラー(青年期)が非常に良く、特にノア・テイラーは、アカデミー賞はこっちの方にあげた方がいいんじゃないかと思うぐらいの名演を見せていたように思う。
音楽映画であるのにもかかわらず、音楽の使い方がよくない。主人公がピアノを弾いているところはジェフリー・ラッシュの場面も含めて悪くないのに(というか単純に言って、これはデヴィッド・ヘルフゴットがいいんだろう)、それ以外のバックグラウンド・ミュージックが過剰で、これは『ヒマラヤ杉に降る雪』のときにも感じたことだった。
父親役のアーミン・ミューラー=スタールは貫禄十分。妻の役を演じているリン・レッドグレーヴを久しぶりに見た。その他、ロンドンでの教師役にジョン・ギールグッド。出演当時なんと92歳だが、この後も映画出演は続けている。超人というべきだ。
DVDメモ。日本版。
予告編。
2000/11/30