ノー・ルッキング・バック
No Looking Back
Edward Burns / Edward Burns,Lauren Holly,Jon Bon Jovi / 1998
★★★
なんと女性映画だった
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エドワード・バーンズの3作目。監督・製作・脚本・出演。前作は『彼女は最高』。
本作は古典的な意味合いでの「女性映画」だった。主人公のローレン・ホリー演じる労働者階級の女が、アメリカの田舎町の荒涼たる現実からどうやって抜け出すかというテーマを描いている。彼女の周囲には、つまらない堅実男のジョン・ボン・ジョヴィと、無責任なダメ男のエドワード・バーンズがいて、この2人の間で心は揺れ動くけれども、正解は「2人ともダメなので捨てなくてはならない」というものだ。つまり、きわめて古典的な「女性の自立」というテーマの下で、この3人の間の心の揺れ動きをレッド・ヘリングとして使っている。
ウディ・アレンの『インテリア』あたりのポジションに似ていて、コメディ色をいっさい排したリアリスティックなドラマ。ただ、あんまり女好きでなさそうなところがウディ・アレンと違う。ジョン・ボン・ジョヴィは文句なしに素晴らしい役者になりつつあり、エドワード・バーンズはにやけた女たらしを嬉しそうに演じている。弱点は、主人公のローレン・ホリーだろう。彼女とエドワード・バーンズの間のケミストリーがよくわからないので、仮にこれが普通の「よろめきドラマ」だったとしても説得力は最後までなかっただろうと思う。ただ、相対的に奇麗だが、都会に出ると通用しない田舎町の美女、というポジション決めには凄いリアリティがあるし、その周囲にいる女性たちの、ローレン・ホリーよりも1つランクが下という感じの配役が冷徹で、ちょっと怖くなった。
2001/7/4