計画殺人
Lured Innocence
Kikuo Kawasaki / Marley Shelton,Dennis Hopper,Devon Gummersall,Talia Shire / 1999
★★★
捨てるには惜しい
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監督・脚本のキクオ・カワサキは、なんと、『マイ・ロード』(1980)以来の監督作品。武田鉄矢と名高達郎がアメリカを旅するこの映画は、アメリカの風景の中に普通の日本人(三船敏郎とかじゃなくてね)がいることだけで新鮮だったものだ。
本作は、『バレンタイン』、『プロポーズ』などで個人的に大注目中のマーリー・シェルトンが主演する悪女映画。ただし、時期としてはこの2作よりも前ということになると思われる。本国ではストレートにビデオ行きになったようだ。
ミシシッピー州の田舎町でウェイトレスをしているマーリー・シェルトンが、デニス・ホッパーを誘惑して、金持ちの妻タリア・シャイアを殺そうとする。この物語が、いまでは新聞記者をしているデヴォン・ガマーソールの立場から語られる「帰郷ものハードボイルド」。マーリー・シェルトンはアメリカ南部の艶めかしい発音を使い(少々わざとらしいかもしれない)、ミステリアスな美女を演じている。
正直言ってあまり出来が良くないんだけれども、マーリー・シェルトンの存在感のせいで断固支持する。『ポイズン』のマンディ・シェイファーや『パルメット』のエリザベス・シューと同じく非アメリカ的なねちっこい魅力が引き出されており、脱がないわりにベッド・シーンが非常に色っぽい。
そう考えると、この映画は非常にもったいない。上記の役者はいずれもいいし(特にタリア・シャイアには貫禄を感じた)、同僚のウェイトレスを演じているシェリ・オテリ(『最終絶叫計画』、『GO! GO!ガジェット』)も絶妙の配役だ。カメラの移動や構図の変化はときおり官能的で、基本的な路線は間違っていないと思う。照明とサウンドに金をかけて、脚本(特に語りの順番)をもう少し練れば、カルト的な支持を受けるような映画になっていたかもしれない。
2002/5/21